長岡純子<ピアノ>

Sumiko Nagaoka, piano

3歳より川上キヨ、東京音楽学校(現在の芸大)入学後レオニード・クロイツァーに師事。1949年同校卒業の秋、NHK交響楽団 との〈ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番〉で楽壇にデビュー。1957年、ローゼンストック指揮による〈ブラームス:ピアノ協奏曲 第2番〉の後、家庭中心の生活を送るために活動を一時休止。

1968年、居を構えたオランダを中心に演奏活動を再開。1978年、NHK交響楽団との共演による〈ベートーヴェン:ピアノ協 奏曲 第5番「皇帝」〉で日本に再登場。ゆるぎないテクニックと様式観を持って生み出した演奏に、聴衆はもちろん、楽員たちまでが感嘆と賞賛を惜しまなかった。
1998年にユトレヒト音楽院教授の職を退き演奏活動に専念、定期的に日本に戻り精力的に活動を展開している。2001年「第一生命ホール」オープニング コンサートで〈ベートーヴェン :ピアノ協奏曲 第3番〉を演奏。同年浜離宮朝日ホールに眠っていた美しいスタインウェイと共にベートーヴェンとシューマンにおける独自の世界で聴衆を魅了、以後、毎年各 地でリサイタルを開催し好評を博している。その後も、井上道義/大阪フィルハーモニー交響楽団、ゲルハルト・ボッセ/新日本フィルハーモニー交響楽団、大 阪・いみホール「ベートーヴェン・ソナタ全曲演奏会」シリーズvol.6、大山平一郎/札幌交響楽団公演、岩城宏之/オーケストラ・アンサンブル金沢公演 などに出演。
現在、国立音楽大学招聘教授を務め、同大学オーケストラとの共演では『なんという貴重で大きな体験をオーケストラの学生たちが得たことだろう』 (梅津時比古氏演奏会評)と絶賛された。また、2009年11月には「山崎伸子チェロリサイタル(全10回シリーズ)」にて、2007年同リサイタル第1回に続いて山崎伸子氏と共演、10年以上に亘る両者の音楽的交流の深さを物語る印象深い演奏で、各方面から絶賛された。

 

2010年12月、日本での演奏活動を終え、オランダへの帰国直前に、脳梗塞のため緊急入院。2011年118日都内病院で逝去。享年82歳。

 

長岡純子の2010年公演詳細は こちら をご覧下さい